客観的な色測定はどのようにして行うのか?

人間の色彩感覚を描写し、人が予想できる方法で特定の色を生成できるようにするため、研究者は客観的な色測定の学問として、比色分析という分野を開きました。

比色分析では、比色システムを用いて、できるだけ正確に色を測定します。分析に用いる色測定技術は、商業、産業、研究においてごく一般的なものであり、ディスプレイ、照明、分析などの自発光品と同様に、塗料、プラスチック、繊維、食品などの非自発光品にも用いられています。

測色の用途と必要性は、世界的な製造業の増加とともに拡大しています。例えば、中国で製造される自動車に塗装された色は、デトロイトの組立ラインから出荷される自動車に塗装されている塗色と一致していなければなりません。また、量産されるディスプレイも、同じ色域を表現しなければなりません。

人間の色覚は、個人差や文化の違いなどと同様に周囲の照明の影響よって主観的になるため、量産された人工物を人間が簡単に比較することはできません。このような大掛かりな客観測定を行う場合、色測定機器は一貫性と再現性を保証することで標準化され、世界中で利用することができます。

比色分析 対 分光分析

比色分析では、人間の目には赤、緑、青の3原色の受容体があり、目に見える色は全てこの3原色の組み合わせであるという色覚の3要素理論に基づいています。比色分析では、この赤、緑、青の3成分をそれぞれX-Y-Z値で概略的に表します。X-Y-Z測定原理に基づく色彩輝度計は、実際に人間の目と同じように色を測定することができ、三刺激式色彩輝度計とも呼ばれています。

一方、分光分析は、光を波長ごとに分類する複数のセンサーで成り立っており、色測定という点では関連しますが、異なる測定分野になります。分光光度計は、可視スペクトルの各波長における光出力を評価します。比色分析とは対照的に、分光光度計はより高い精度を提供し、一般的に研究や色の公式化など調整用途に使用されます。

ADMESY TABLETOPS 0154 Prometheus DEF

色彩輝度計の機能

ディスプレイなどの自発光物の測定に使用される色彩輝度計は、CIEが定義する人間の目に近い状態にするために、複数の要素で構成されています。まず重要なのは、視野角を決めるための光学系です。1枚以上の光学フィルターを含む導光路をフォトダイオードと組み合わせて用いることで、X、Y、Zの各機能の個々の分光反応を忠実に再現します。また、ディスプレイを調整するためのコンピュータやシステムに正しい値を伝えるためには、電子機器や処理能力も重要な役割を果たします。

三刺激値は、色を定義するのには役立ちますが、色を簡単に視覚化することはできません。そこで、暗さ、彩度、色相などの色の相対的な性質をより正確に伝えるために、色空間(カラースペース)と呼ばれる多くの数学的モデルとグラフ化技術が用いられます。

生産現場向けの最新の色彩輝度計

Admesyは、インラインでの色測定に適した三刺激式色彩輝度計を提供しています。Admesyのプロメテウスシリーズ色彩輝度計は、他の色彩輝度計に比べて優れたフィルター特性と超高感度を実現しています。プロメテウスシリーズは、一般的にディスプレイの生産施設や隣接する研究開発部門のインラインに設置され、白色点調整、均一性、フリッカー、応答速度、品質管理などを行います。