Admesyの分光計による高度な分光測定の実施
分光計は、絶対校正に基づいた波長領域の分光測定を行うように設計されています。この校正により、発光体の分光感度分布を測定・分析することで、発光体の放射、測光、測色の特性を正確かつ高精度に測定することができます。この特異な分光測定法は、様々な産業に適した堅牢かつコンパクトな筐体内で自律的に実行され、光学測定値と分光放射値の両方に関する正確な測定結果を提供します。
分光放射計による分光測定のしくみ
物体の光出力の観測は、先ず分光計で様々な視野角を変えて様々な波長領域の光の調整レベルを変えてキャプチャーすることができる高感度光学システムによって行われます。分光計の光学部品には以下の3つ主要部品があります。
- コリメートレンズ:光線を絞って平行なビームを形成して視野を確定させます。
- コサインコレクタ:ランバート反射で180度の光を取得して再拡散させます。
- 積分球:入力した光の周囲または前面に反射用の空洞を設けて、測定機の測定効率を最大化させます。
光はレンズなどの光学系を通過した後、スリットから分光計内に入射します。このスリットの寸法は、光学ベンチに入る光の量を調節し、これが分光計の光学分解能に影響を与えます。凹面鏡[M1]は、発散した入射光を、光の分散が実行される回折格子に向かって平行に反射させます。Admesyのネオは、反射型回折格子を使用しており、平行化された光ビームは回折格子に反射することで波長ごとに分散されます。波長ごとに光が異なる角度で回折格子に反射することで、複数の散乱光線を創出します。2つ目の凹面鏡[M2]は、分散した波長ごとの光を反射させて、検出器に向かけて集光させます。
分光計の光学ベンチは、特定の波長がセンサーの特定の画素に集約されるように設計されています。波長を確認して、画素に特定の波長を割り当てることで、波長校正が行われ、画素が拾った信号が特定の波長に直結され、分光計と呼ばれる測定機ができあがります。どの画素も対象の波長強度に同じように反応するわけではないので、2回目の校正ステップが必要です。このため、各画素に対して正しい検出比率を決定づけてあげることが重要となります。この第2の校正ステップは、NISTトレーサブルのランプのような[校正]光源に対して校正することで実現されます。このような光源には、絶対値での分光分布のデータシートが付属しています。分光計からの測定結果が標準光源の既知の結果と一致すれば、その測定機は完全に校正され、無条件で正確な測定を行う準備が整ったことになります。この校正ステップを経て、その測定機は分光放射計と呼ばれるようになります。分光放射計は、可視光領域をカバーすれば、放射量だけでなく、測色・測光量も正確に測定することができます。380~780nmの可視光領域のみをカバーする分光放射計は、分光光度計とも呼ばれます。
Admesyの分光放射計
Admesyでは優れた測定性能の分光放射計製品シリーズにもコンパクトで堅牢な設計というビジョンを適用しています。その設計は、研究開発用途から生産ラインでの継続的な使用に至るまで実現することができます。現在、Admesyの製品は250~1,100nmの波長領域をカバーしており、カスタム波長域、スリットサイズ、分解能、光学系など、幅広い用途で際限のない機能提案を致します。