分光放射計の代表的な4つのアプリケーション
分光放射計は、光源の分光特性を分離、定量化、分析するために使用され、光の波長強度または周波数に基づいた工業仕様の測定結果を提供します。
分光放射計は、回折格子を用いて光を異なる帯域幅の波長に分割し、内蔵の凹面鏡を用いてその光を分光計の中へ入射させます。このような高い光学的処理能力を持つコンポーネントにより、検出光の最大量は分析用の高感度センサーに到達します。また、ハイエンドの分光光度計には、光学フィルターやフィルターホイールが搭載されており、装置の波長域を向上することで、装置の全波長域で光のダイナミックレンジを広げることができます。
分光計は、製品仕様や安全衛生規制を満たすために正確な照明パラメータが不可欠な、数多くの産業および民生分野で使用されています。このページでは、分光計の最も代表的な4つのアプリケーションについて、もう少し詳しく紹介します。
ディスプレイ用の分光計
近年、ディスプレイ技術は飛躍的に発展し、有機ELなどの新技術が従来の液晶ディスプレイ市場に攻め入っています。スマートフォンやタブレット、テレビなどのデジタル機器には、これまで以上に鮮やかでダイナミックなディスプレイが搭載されています。分光計は、このような成長と革新の時代を支え、工程管理や品質管理などの用途で使用されています。
最先端分の分光計Neoシリーズは、LCDやOLEDをベースとしたディスプレイ技術の製造において、ディスプレイの光学特性を調整したり、HyperionやMSEシリーズなどの複数の色彩輝度計と組み合わせて、バッチ間の品質の一貫性を極めて高いレベルで維持するためのマスター機器として、日常的に使用されています。
照明用の分光計
LED(Light Emitting Diode)や固体光源(Solid-State Lighting)は、効率性や駆動調整に優れているため、ハロゲン電球や蛍光灯に取って代わっています。また、LEDやSSLの光学特性を微調整することで、調光や変色などの美的特性を表現することも益々可能になっています。これを可能にするのは、デジタル機器間の相互接続性の向上、デジタルドライバーの品質向上、そして根本的な光測定技術の向上です。
分光計は、製品の製造過程や優れた光学特性を維持するうえで、LEDやSSLの発展に欠かせないもので、新たな機能を実現することができます。Neoシリーズの分光計は、スペクトル強度分布、色、演色性など、複数の照明パラメータの測定が可能です。これらのパラメータは、例えば、製品バッチ間での異なるLED照明のホワイトポイントを調整するために使用したりします。
分析ソリューション用の分光計
透光性材料の光学特性を分析するためには、高精度な分光分析装置が必要です。その多くは、測定間の安定性の最適化を確保するために、安定化光源など機器を追加したシステムとして組み込んだりします。より高度な測定としては、測定試料の蛍光性や反射性の測定があります。また、光源は高感度の分光計と安定化光源を組み合わせることで定量化され、入射光と透過または減衰した光との差やスペクトルの変化を測定することで行います。これらの分析方法は、材料の特性評価や、透光性材料に施された反射防止膜の層の厚さの評価などに応用されます。
Admesyのハイエンド分光計Neoシリーズは、複数の計算方法を装置内に組み込むことで、多くの工数やパワーの消費が要する分析方法の負荷を低減します。
OEM用の分光計
OEM(相手先ブランド製品製造会社)は通常、自社の革新的な機器に組み込むのに適した分光計を、光計測の専門家に依頼しています。分光計の組み込みOEMの潜在的な用途は大きく、そのためハイエンドの分光計には、柔軟性と構成バリエーションが求められるようになってきています。
Neoシリーズは、製品用途に応じて200~1100 nmの幅広い波長域をカバーし、OEMでの完成度の高い統合が実現するように設計されています。
Admesyの分光計
Admesyは、研究開発、プロセス管理、製品イノベーションのためのソリューションを提供し、多くのビジネス分野に先進的な分光計を取り揃えています。Neoシリーズやその他の分光計について、より詳しい情報をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。