光度計と色彩輝度計によるスポット測定
最新のディスプレイは製造工程の様々な段階で光学的なばらつきが発生します。発光ダイオード(LED)のロットのばらつきや特有の特性によって、色や輝度の品質が変動することがありますが、これは必ずしも部品の故障とは限りません。これは単に、生産サイクルが早い、LEDバックライトや偏光板、カラーフィルターによって複雑に構成されているディスプレイ製品だからということも考えられます。開発段階でのばらつきは、ある程やむをえませんが、実際、このようなばらつきは、製品が市場に出荷される前に、光学調整を行う必要を定期的に知らせてくれます。
光度計と色彩輝度計は、スポット測定によってばらつきのデータを取得するために、1つの(代表する)測定スポットと他の各ディスプレイの測定スポットとを各々分析します。ディスプレイの輝度や色の均一性に関する情報は、専用の光度計や色彩輝度計によって、大型ディスプレイから小型ディスプレイまで得ることができます。これは、ディスプレイの中心点、または表面上の複数スポットを分析することによって行われ、異なるスポット上の均一性に関する参照情報を抽出します。この工程では、測定するスポットサイズやディスプレイの大きさに応じて、1つまたは複数の測定機を使用する場合があります。
出来るだけ広範囲に有効なディスプレイ情報を得るために、スポット測定では、分光器などの別の光学測定機器で定期的に校正した色彩輝度計を組み合わせて行ないます。また、輝度やフリッカーのみの測定では、光度計を用いて行います。このページでは、測定器と関連アクセサリを使用したスポット測定についてもう少し詳しく説明します。:
色彩輝度計を用いたスポット測定解析
ディスプレイの開発・製造従事者は、製品が宣伝している仕様通りに動作し、製品間の演色再現性に問題ないことを保証するために、正確なスポット測定テストを実施することが一般的です。このテストには、1つまたは複数のスポットでの色解析、白色点の調整、フリッカーの調整、応答速度の測定などが含まれます。
Hyperionシリーズは、ロングセラーだったMSEシリーズと同様に、画面上の特定のスポットからデータを取得するレンズシステムを備えた三刺激式色彩計です。CIE 1931 XYZ、Yxyに準拠した代表的な測色データ、JEITAやVESAのフリッカー規格に準拠したフリッカーデータを取得することができます。
輝度やフリッカーの測定のみといった、より基本的なディスプレイ解析には、コリメートレンズを搭載したAsteriaシリーズが最もコストパフォーマンス面において優れています。V(λ)に準拠した絶対輝度、フリッカーパーセンテージやインデックスなどの標準的な規格と同様にJEITAやVESA規格のフリッカーデータを出力します。186.567サンプル/秒の高速サンプリングにより、ディスプレイのインラインスポット測定を迅速かつ確実に行うことができ、バッチの整合性を把握し、必要な調整を行うことができます。
この光度計は、複数の分光器や色彩輝度計と組み合わせることで、迅速な事前検査や処理能力の拡張が可能です。
一般的に知られている9ポイントディスプレイ測定など、マルチスポット測定用途向けに開発したMedusaシリーズという測定機コントローラがあります。Medusaは、最大16台の機器を同時に制御するスマートインターフェースソリューションです。AsteriaやHyperionなどの光度計や色彩輝度計を並列に接続して、同期測定を行うことが可能です。これにより、ディスプレイ上で測定機器を移動させることなく、複数の光スポット測定を同時に行い、タクトタイムの短縮と測定再現性を高めることができます。
Admesyの光度計-色彩輝度計
Admesyは、実験室での試験から市場要求の厳しい工業レベルの生産まで、さまざまな用途に対応する光学測定機器のリーディングサプライヤーです。Admesyの光度計・色彩輝度計は、さまざまなサイズのディスプレイの光強度を迅速に把握するための機能を備えており、多数のオペレーティングシステムへの高度な組み込みや、複雑に配列された測定機器との高い機動性を備えています。