LEDのちらつき(フリッカー)の原因は?
住宅や商業施設の主電源は、交流(AC)方式で供給されています。つまり、電流と電圧が周期的に反転し、正弦波として知られる振動運動をするプロセスです。正弦波は、電気を生成する交流器の磁極に合わせて、常にマイナスからプラスへと移動します。この変動プロセスにより、長距離の大電力伝送が可能になる一方で、照明の高速なオン/オフ、則ち「ちらつき」が発生します。このちらつきが目に見えるかどうかは、光源の種類によって異なります。例えば、白熱電球は正弦波への反応が遅すぎて、実際の正弦波には応答できません。
LED照明のちらつきは、主に電源の周波数によって決まります。例えば、英国の電源周波数は50Hzで、これはマイナス極と+極の間を1秒間に50回の振動を繰り返す交流サイクルとなっていることを意味します。一般的なシンプルなLED電球に潜在するフリッカー周波数は、電源周波数の2倍の100Hzになり、これはAC電源を整流することで発生します。
このような変動は、AC電源の技法に固有のものですが、ドライバーやソフトウェアの問題によってもフリッカーが発生することがあります。
研究によると、人間の目がLEDのフリッカーを感知できるのは90Hzまでで、それ以上の周波数は人間の目には感知できないとされています。一般的な照明は、50〜90Hzの周波数で動作するようになっています。これは、LEDが1分間に数百回もON/OFFを繰り返しているにもかかわらず、周囲を照らし、安定した一定の光源であるかのような印象を与えるためです。
さらなる研究によると、500Hzまでのフリッカー領域は、意図せず危険なストロボ効果をもたらす可能性があり、70Hzまでのフリッカー領域では、以下のような結果をもたらす可能性があるとされています。
- 痙攣
- 頭痛、疲労
- 目のかすみ、眼精疲労
- 視覚作業のパフォーマンス低下
しかし、目に見えるフリッカーは単に周波数が原因なだけではありません。LEDのピーク強度や波形の形状(PWMなど)を含めた因数を指標として測定して、光源のフリッカー率(0〜100%)やフリッカー指数(0〜1.0)、IEEE PAR 1789を得るために、様々な値を用います。実際にこれらの様々なパラメータの測定には、Vλに準拠したCIE 1931応答センサーを搭載した光学機器が必要となります。
Admesyのフリッカー測定
Admesyは、幅広い用途の光計測機器を設計・製造するリーディングカンパニーであり、照明製品の生産工程のすべての段階で計測するための専用機器を提供しています。
アステリアシリーズは、1秒間に最大186,567サンプルの速度で光源をサンプリングできる高速光測定装置で、フリッカーをパーセンテージやインデックスで測定できるほか、複数の周波数成分とその変調にも注視して、新たに開発された標準値/推奨値にも対応しています。
弊社のフリッカー測定製品について、より詳細な情報をご希望の場合は、弊社HPのお問い合わせもしくは販売代理店までお問い合わせください。